ビギナーランナーがマラソン大会で無理なく完走するために目指すべき走行ペースは
コロナ禍による在宅勤務の増加やスポーツジムの利用減少に伴い、最近は運動不足を感じている人も多いのではないかと思います。
また、新たにスポーツを始めたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
マラソンは初期費用も少なく、手軽に始めることができるスポーツですが、注意点もあります。
今回はマラソン初心者がマラソン大会を完走するためのおすすめの走行ペースについて、トレーニングの際に気を付けることをふまえてご紹介します。
ジョギングとランニングの違い
まずは、日常のマラソンの練習はジョギングかランニングが主体となります。
トレーニングの説明の前に、ジョギングとランニングの違いについてみてみましょう。
この二つは走るという意味では同じですが、一般的にも同じ意味合いで使われることが多いのですが、実は異なるものです。
違いを押さえておきましょう。
ジョギングとは
会話をしながらでも可能な程度でウォーキングよりも少し速いペースで走るものを指します。
地面をける力や腕の振りも少なく、軽く体を動かして楽しむという意味合いが強いです。
ランニングとは
ジョギングよりも体への負荷は大きく、息が切れる程度で走ります。
ペースもジョギングよりは速く、脚で地面を強く地面を蹴って腕も大きく振って走るため、運動量は多くなります。
ジョギングはウォーミングアップや健康維持の観点で行います。
対してランニングはトレーニングの意味合いが強く、主に競技に参加するための準備として行います。
自分の目的に合わせて、ジョギングとランニングを使い分けましょう。
マラソントレーニングの基本
初心者がマラソン大会に向けたトレーニングを行う時に勘違いしがちなのが、「長い距離を走ってしまう」ことです。
長距離を走ることで達成感は得られますが、マラソンには適切なペース配分も必要となるため、やみくもに走るだけでは正しいトレーニングになりません。
「ゆっくりでいいので、長い時間を走れるようになる」ことを念頭においてトレーニングを開始しましょう。
トレーニングにおいて大事なのは距離より時間です。
初心者の目安となるトレーニング量は以下の通りです。
距離
まずは5~10kmを目標に開始しましょう。
この距離であれば30~60分程度で走ることができ、達成感も味わえます。
難しい場合は2~3kmでもかまいません。無理なく続けられる距離からスタートしましょう。
時間
30分以上の有酸素運動で脂肪燃焼効果が得られると言われています。
そのため、はじめのうちは距離よりもトレーニング時間に重点を置きましょう。
難しく感じる場合は、ジョギング、またはウォーキングからはじめ、後半にランニングを少し取り入れて30分~60分のトレーニングを行うことを目標にしてもかまいません。
速度
スマートフォンやスマートウォッチで利用できるランニングアプリが多く公開されています。
これらをうまく利用して自分のランニングのペースを管理しましょう。
初心者は「1kmを何分で走るか」を決めて走るのが取り組みやすい方法です。
はじめは1kmあたり10分を目安にすると、無理なく続けられます。
まずはこのペースで3km(30分)を目標とし、慣れてきたら1kmあたりの時間を8分、7分と減らすか、30分で走れる距離を伸ばしてみましょう。
1kmを7分で走ると、30分で走れる距離は4.2kmです。このペースで5分追加し、35分走ると、初心者の目標となる5kmを走ることができます。
ペース配分
日本国内の主要なマラソン大会の制限時間は6時間に設定されていることが多いです。
これを平均ペースにすると「1kmあたり8分30秒」です。
「意外とゆっくりだな、走れるかも」と感じたのではないでしょうか。
トレーニングの際もこの数値を頭の隅に置いておくと、ペース配分がしやすいです。
ペースをつかむことに慣れてきたら、1kmごとのペース配分を変えて走ってみましょう。
例えば
スタート~1km を9~10分
1km~4kmまで を各8分
4km~5kmまで を9~10分
で走ると、平均8分30秒で5kmを走ることができます。焦ることなく、ゆっくりと体を慣らしていきましょう。
トレーニングの頻度
ランニング初心者は、はじめのうちは頑張りすぎて脚や体を痛めてしまうことがあります。
マラソンに必要なものは「持久力」です。体力を落とさず、楽しんで走るためにも慣れるまでは週に3日程度のトレーニングから開始しましょう。
楽しくなってきたら、自然にトレーニングの頻度を上げることができるようになります。
また、ある程度走れるようになるとオーバーワークになり、体を壊す場合もあります。
トレーニングに慣れてきても、休養を設けることも忘れないようにしましょう。
まとめ
マラソンを始めてみたい方へのトレーニングの方法をお伝えしました。
走ると一口に言っても、人によってその目的や走るスピードは千差万別です。
また、マラソンはペース配分を考え、自分に合った内容で走ることが上達にもつながります。
無理なく長く楽しめるように体のケアをしながら、自分に合った方法でトレーニングを行いましょう。